2004年08月07日

#91.いよいよ本格化する団塊シニア定年後を睨んだショーバイについてお勉強し直しておこう。

元サイトで、03.12.12にアップしたコラム

ひとまず、コピー&ペーストしてるだけだから、元サイトの表現にあったリンク等機能しない部分があります。元サイトで、03.12.12にアップしたコラム

ひとまず、コピー&ペーストしてるだけだから、元サイトの表現にあったリンク等機能しない部分があります。




ここでも、団塊シニア市場に注目しようみたいなことは、この数年繰り返し何度も書いてきたけど、今年は、その定年後...3年後くらいに本格化...を睨んだショーバイへの取り組みがいよいよ本格化してきたように思う。


オレ自身も今年は何度も「団塊シニア市場にもっと注目しよう」みたいな提案をしてきたし、その市場に向けた取り組みの成功例もいくつも見てきた。...今年になって急に目立ち始めたって印象だ。


だから、ここいらでいったん注目点をザックリ整理しておこうと思う。





■団塊シニアの概略

「団塊シニア」って言葉は、いわゆる堺屋太一命名の団塊層を団塊ジュニアと区別するために出てきた言葉ね。


概略は、過去ここでもいろいろ書いてるし(例えば、ココとか)、ネットで調べればいくらでも出てくるから、省略ね。



■来年...2004年の状況...定年目前

「団塊シニア」の定義はいろいろあるけど、やはり原点に忠実に1947年〜1949生まれってことにしておこう。

実際これ以前とこれ以後では世代経験やマインドがけっこう違うしね。


ってことは、来年って時点に立てば、定年は3年後だ。


しかも実際は早期退職勧奨とか散々やられてきた層だから、実際にはかなりの部分が「定年後」に入っちゃってるとも言える。


しかも、これは男性の話であって、主婦をやってきた女性達は、もうとっくに...7-8年前から子離れが進んで「定年後...毎日がオフ状態」に入っている。


気持ちはもう既に「定年後」だ。


で、例えば、定年後の余暇支出は12%増加させるとかって調査(日経)とかもある。

今でも既に余暇市場を支えてるのは...なにも断トツリードしてる旅行とかだけじゃなくてインドアの娯楽関係...新しいテレビ買うとかも、支えてるのはかなりの部分団塊シニアだ。彼らがもっと金使うって言ってるんだよ。



■行動を読むカギ...その1.夫婦のカタチ

団塊シニアは言うまでもなく戦後文化をリードしてきた層だ。


戦後怒濤のごとく押し寄せたアメリカ文化に浸り、あこがれて育ってきた人たちだ。


日本的なものを否定する空気と、入ってくるビジュアルと言えば、アメリカのドラマとか映画とかだし、ファッションもそれに影響されるし、音楽もニューミュージックとか言われたヤツね。


でもって、ニューファミリーとか言われた核家族化の進行がこれに拍車をかけている。


趣味嗜好性...文化的なものへのコダワリがそれ以前の層とはかなり違っているわけだ。


簡単に言っちゃえば、おしゃれなおじいちゃんだったりおばあちゃんだったりするわけだ。


このあたりは言うまでもないだろうけど、核家族化の進行ってのをもう少し冷静に見てみると、あったり前と言えばあったり前のいくつかのことに気が付く。


まず、団塊世代の夫婦は、それ以前の夫婦のカタチとかなり違うのだ。


その最大のポイントは、実は、夫と妻の年齢差だと言うことに気が付く。


それ以前の夫婦よりも、夫と妻の年齢差が極端に近いのだ。


それ以前は、かなり男性:夫の方が年が上ってのが、夫婦の基本のカタチだった。精神年齢の発達曲線とか、生殖適齢期とか、そういう自然の摂理から歴史的に導かれたバランスの取り方としてそういうのがあったわけだけど、それが崩れてるんだよね。


これは、とかく言われる受けた教育・浸った文化のそれと言うよりは、(もちろんそれもあるけど)もっと単純なはなしで、上の世代の男は戦争で死んでて少ないし、自分たちはやたらと多いしってことで、男女数のバランスが崩れたってだけのことなわけ。

こうなったら、同世代で結婚するしかないわけよ。


こうなると、社会的にはともかく心理的には「女性の方が優位」と言ってもいいくらいのバランスになる。


特に家庭の内政面では、夫は会社に拘束されまくってそれ以前の世代と比べてろくに顔出してもないから、もう断然女性の方が強くなる。歯止めは、社会文化的なもの...ジェンダー感と、経済面だけだ。


だから、団塊シニアの子離れが進んだ7-8年前から、団塊シニアの離婚率が急増したのは当然の帰結なわけだ。


離婚をしないならしないで、夫婦を支えてる構造は、「仲がいいから」ってことになる。


仲がいいから夫婦なんでしょってのを今現在の感覚で「当たり前」って思っちゃダメで、もちろんそれが極めて重要なのははるか昔から同じだとしても、夫婦ってのは本来社会契約であって、海外のベビーブーマーの構造見ても...本筋からあまりに外れそうだから止めとくね。


要するに夫婦やってくつもりがあるところは、仲良し夫婦なわけだ。(あくまでもそれ以前の層と比べてだし、一般論ね)


つまり、じいちゃん・ばあちゃんの関係の在り方がこれまでの延長にないわけよ。


なんだか、例によって長くなり過ぎなので、ここらで結論だけ言っておくと、「夫婦が重要な消費単位になる」ってことだ。


事実、いろんな売場や旅行とかの時間消費の場を見てみるとわかると思うけど、それ以前の世代のじいばあよりも遙かに夫婦で行動してるのが目につくはずだ。


実際、これは様々な市場で数字で表れている。


たとえば、旅行とかだって、夫婦仲良く旅行なんてのは、目だって印象に残るだけで数字としてはごくわずかだったんだよ...これまでは。



■行動を読むカギ...その2.親子のカタチ

団塊親子は「仲良し親子...特に母親と子供が」ってのは、ずっと言われてきたことだね。


この現象面についてくどくど言うのは止めておこう。


背景はもちろん、趣味嗜好性についてそれ以前の親子ほどの世代間ギャップがないこと(例えばそれ以前の世代の親子が同じ音楽聞くとか珍しかったけど、団塊親子はよくある話だ)や、前述した夫婦の関係(要するに家父長体制じゃなくなって仲良し関係になってること)などがある。


で、その団塊ジュニアだけど、一般的な定義に従えば、1970年から1974年生まれってことだけど、ってことは、先端が来年34歳、末端が30歳だ。

ちなみに、前述の構造があるので、団塊ジュニア=団塊シニアの...特に男性の子供とは一概に言いにくい面もあるんだけど、それはいったん割愛。ただ、団塊シニア女性の子供ってのはおおよそあっている←これ重要!


都市部では平均初婚年齢が29歳、第1子出産が30くらいって言われてるから、まさにジュニアのジュニアが出そろったってところだ。


そこで、これも常々言われてる3世代消費がいよいよ活発化する。


ビンボーで先行き不安な上に物入りなジュニア家族を、比較的リッチで仲良しなシニア夫婦が支援するの図だね。


ところで、この6ポケッツとか言われて随分前から知られてる現象だけど、ビミョーに中味が変わってきてるのに気が付いてるだろうか?


それは何かといえば、昔の6ポケッツは、金は出すけど、一緒に行動しないだったけど、この数年のは...特に幼稚園までくらいの子供が対象の場合=つまり団塊シニアがスポンサーの場合、「金も出すけど、一緒に使う」...つまり、行動を共にする...より多くの時間を3世代で共に過ごそうとするってのが大きな違いだ。つまり背景理解は団塊親子の世代間の関係ってのがカギなわけね。


つまり結論急げば時間消費の側面が強くなるわけだ。


だからこそ、以前はオンリーワン・テーマ戦略しか成功しないとか言われていたレジャー市場で、コンプレックス戦略(幕の内弁当戦略)の成功が目立つようになってきていたりするわけよ。


どういうことかっていうと、幼稚園のガキを筆頭に、趣味嗜好も求めるものも異なる3世代がともに動いて満足できる時間消費の場ってのはどういうところよ?ってのを考えると答えが出てくるわけだ。


温泉を核にしてなんでも有りのレジャー施設とか、七五三とかのアフターセレモニー関係とか、ファミレスで受けるメニュー構成や席配置とか...もういろんなものの新しいかたちが見えてくるわけだ。


でもって、ここで大事なのは、クオリティ場の時間調整設計だとだけ言っておこう。


つまり、ビンボーな団塊ジュニアを狙うんだから安さが第1だとか、みんなが満足するものをただ揃えればいいんだって考えたら失敗するよ...スポンサーの満足も考えないとねってことね。


特に、場の時間調整設計は無視されがちだ。3世代にそれぞれアピールするものを揃えても、彼らは本来やっぱり趣味嗜好違うわけで、一緒に同じことをやり続けるのは苦痛だ。じゃーどうすればいいの?ってことなわけだよ。



■行動を読むカギ...その3.社会的帰属のカタチ...こころの居場所

団塊シニアは、社会的にはある面、非常に不安定だ。


どういうことかと言うと、定年で帰属コミュニティを失おうとしている始めての世代だからだ。


核家族化をリードした彼らの血縁関係の絆(枠組みを維持する社会的制約)が弱くなっているのは言うまでもないね。


地縁も、それ以前の層と比べると断層が見えるほど極めて弱くなっている。それは彼らがどういう時期に都会に出てきてどういう場所に家を建てたかということと、ずっと高度成長の社縁関係の中に生きてきた世代だってことから言える。


地域の役員やってて、お祭りをリードしているような60代はいっぱいいるけど、50代はあんまりいないし、定年後も以前の世代のようには、どうみてもやりそうもないでしょ?


その社縁も、この10年のリストラでかなりずたずたにされている。


つまり、これまでのような形での帰属コミュニティがなくなるわけだ。


じゃー、どうなるかっていうと、ひとつは前述した(家関係ではなく仲良しとしての)「夫婦行動」ってのが強化されるってのがあるけど、もう一つは、好縁コミュニティだ。


要するに、「好きなことの仲間」ってことだね。


そもそもが、彼らは、文化的なコダワリについて、それ以前の世代とはそーとー違うからね。「好きなこと」ってのの大事さがそもそも違うって背景がある。


これも、団塊同様、堺屋太一が発明した言葉だけど、リクツはともかくなかなか十二分に説得力のある量が伴う現象が若い子はともかく肝心の団塊シニアに見えなかったけど、この数年はかなり頻繁に見られるようになってきた。


例えば、旅行業が全般的に低迷してる中で、圧倒的に成功している商品である近ツリのクラブツーリズムなんてその筆頭だろう。


ここで大事なのは、業界関係者の中には「そうか!成功の鍵はクラブ化か」なんて考えて、スグに「会員組織づくり」に走って失敗するってのがすごく多いってことだ。


それが「違うー!!」ってのは、メンバーの立場にたってみればスグにわかることで、それじゃー単なるサービス契約だ。

真に求めてるのは、コミュニティ関係...仲間なのにさ。


そこに仲間がいるからロイヤリティが発生するんであって、会費を納めてるからロイヤリティが発生するんじゃないってことだ。


「会員契約」で関係をつくるのは、言ってみれば、マスメディアと個人の関係に似ている。関係をユーザからみれば1対1だ。


でも、求められている好縁コミュニティは、言ってみれば、ネットのそれに似たものだ。


横の関係に厚みがないとダメだし、むしろ横の関係で成立していると言えるくらいじゃないとダメなのだ。


そんなので、ビジネスのカタチがつくれるのか?とか思ってる人は、成功例を「丹念に」調べてみるといい。

一見すると、ただの契約関係に見えるものの中に、メンバー自発性や横の関係性などに、驚くほど気を遣ってることに気が付くと思う。



■まとめ

エルダー市場というと、金融だとか介護だとか不動産とか健康維持関連とか、ちょっと見るとそんなのばっかり目につくが、こういうのは、「以前の」エルダー...じいちゃんばあちゃんのイメージでつくられてる。


でも、団塊シニアをよく見ていけば、本当にチャンスがあるのは、そういう「保証」や「場」ではなくて、もっとストレートに「時間づくりのカタチ」なんだ...求められている時間についての再認識から新しい市場が見えてくるって思えるハズだ。


住宅、クルマ、家電、ファッション、金融商品、旅行、スポーツ、食品...あらゆる分野でもっと「結局彼らはどんな時間が欲しいんだ(これまでのじいばあが求めてた時間とけっこう違うぞ!)」って考えるとアプローチからなにから随分かわってくるハズなんだ。


エルダーというひとくくりにするだけじゃなくて、団塊シニアところまでフォーカスしても、とかく文化面の趣味嗜好性...ファッションとかのコダワリの方向性が以前のじいばあとは違うってことばっかり目に行ってるけど、もっと動き方が違うってところまで理解しないとね。


2004年は、もうちょっとこのあたりを考えて、ショーバイ仕掛けてみようよ。



posted by わき at 15:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告・マーケ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。