2004年08月09日

#64.支店長さんのための簡単エリアマーケティング

2001.10.18にアップしたコラム。

■■対象

真剣にこの分野の専門家になろうなんて人には殆どまったく役立ちません。

最低限の営業や広告,販促などの知識とか経験があるのが前提です。
これらがない人は読んでも全然実践的に役に立たない可能性が高いです。
こういうことまで書き始めるとキリがないからね。コレは、こういったことの方向性を決める手前までのはなしです。

エリアマーケティングっていうと、イコール流通(小売り)向けみたいな感じになってるけど、これは違います。
むしろ、流通(小売り)関係以外...メーカーや金融やその他様々なサービスを売ってるところとかそういう分野を強く意識しています。
流通向けの本とかはいいのがいっぱいでてるので、そっちを見ましょう。だいたい、流通関係の方の多くには、こんなのはちゃんちゃらおかしいって話でしょうし。(それができてないところがスゴク多いんだけどね)
そうそう、メーカーでも、スーパーとのつき合いがとか多い一般消費財メーカーの営業とかも流通並みにこういうノウハウを当然のように持ってるところは多いですよね。そういうところの人にも役に立たないかもナ。

タイトルに「支店長さんのための」とつけたように、大企業の支店長や支店のマネージメントクラスとして全国を渡り歩いてる人、あるいは将来そうなりそうな人には、是非読んで欲しいな。

また、フリーランスなら、SP関係のプランニングに関わってる人には、ちょっとは役に立つかもしれないです。




■■東京で成功したやり方が大阪でも効くとは限らない。
高級住宅地で成功したやり方が、繁華街で効くとも限らない。...あたりまえだけどさ...



私は、ずっと以前、まだサラリーマンやってたころ、ある企業の店頭キャンペーンで全国行脚したことがある。


この仕事はプランニングをやって、現場ディレクターもやったんだけど、最後に残った印象は、東京周辺で上手く行くことが、地方都市でも上手くいくとは限らないってことを痛感したってことだ。


この企画は、最初は東京の郊外の支店で実施して、かなり成功し、その後首都圏でおよそ同じように成功し(それでも地域差はかなりあったが)、そのまま全国に展開したわけだ。


特に印象に残ってるのは、大阪の梅田かな...インセンティブをキャンペーンガールが撒いてるんだけど、これにとても良く反応してくれる、ところが、これが全然、その後につながらない、もらってくれてそれでおしまいなわけだ。目的はその後なのに。


大阪の郊外や京都とかでもやったんだけど、その時もまた違うし、高松とかまで行くと、こっちの感覚では、大阪も高松も同じでしょう...と思ってたんだけど、遠巻きにしてて、全然反応しなくなっちゃう。


こういった地域差ってのは、知識としては知ってたつもりなんだけど...東京や大阪じゃなくて、名古屋市内や山梨県でテストマーケティングするとかね...、まあとにかく、アタマで考えていた以上に地域差ってのはかなり大きいんだなってのを実感したわけ。



■■大企業の地方支店に特有の状況。
各地での成功や失敗の経験を適切に自己評価できない支店長。



全国に支店網を持っている大企業だったりすると、そこのマネージメントクラスは...あるいは営業マンとかも...数年おきにかなりが入れ替わっちゃうわけだ。


これの良し悪しは、また別の話として、あきらかな弊害がある。


それは、地域特有のマーケティングノウハウが蓄積しないってことだ。


人は、成功した経験にも、失敗した経験にも引きずられやすい。


だから、自分が過去、例えば、福岡支店で大成功したやり方を、金沢支店でもやろうとするし、金沢支店の現場が言い出したプランが、福岡支店で大失敗したものと似てたりすると、無条件にNO!になっちゃうわけだ。


でも、そもそも福岡支店にいたときに、良いと思う点があったからこそ、GO!を出したハズなのに、条件が違うところで、それを再度やってみようという意志がおきなくなっちゃってるわけだ。
でも、現場は、それなりの土着の肌感覚で成功を確信して提案しているのかもしれない....。


なんで、こうなるのかと言えば、答えは簡単で、成功経験・失敗経験以上に適切にプランを評価する能力がないからだ。


マス(ナショナル)マーケティングの世界だと、いつも相手にしてるのは、「全国」で、条件は大きく変わらないから、経験の蓄積がある程度活きる。


ところが、全国行脚してて、しょっちゅう条件が変わってたら、経験の蓄積が時には仇になるわけだ。


大抵の支店の状況は、こんなんだろう。

定期的に入れ替わってしまう支店長以下主要マネージメント

基本的なマーケティング理論に基づかないので、地域特性の違いによる部分を理解しにくい。
だから、各地での成功や失敗の経験を適切に評価,応用できない。

現地採用スタッフ

地域の特性を肌で知っているが、それを顧客対応コミュニケーションに応用できない。
だから、他地域などでの成功事例をそのまま受け入れてしまう。




■■エリアマーケティングの基本視点。
たったこれだけの視点をしっかり持っていれば、山勘だってけっこうイケルはず。


エリア「マーケティング」なんていう言葉がついてると、なんだか難しそうに思えるかもしれないけど、専門家でもなんでもない人が常に意識すべきことは、たったこれだけ!っていつも言ってます。

1.商圏特性(現有顧客と商圏のデータ)の把握

・今、どんな客とつき合ってるのか?一言で言えるか?
・それとそのエリア内に住んでる(あるいは流入してくる)人たちとの対比
・その人たちは、普段エリア内をどう動いてるのか?


2.地域風土特性の把握

県民性とか言うでしょ?...そんなようなこと

3.競合支店の活動把握

とかく、No1企業は、No2企業以下がやってることをとかく無視するし、No2.企業は、No.1企業のやってることしか気にしない。でも、土着性が強いところほどいいことやってたりするわけよ。

じゃあ、順番に説明していこう。




■■1.商圏特性(現有顧客と商圏のデータ)の把握。

普段から、ちゃんとしたマネージャーなら、店頭にどんな客が来てるとか、営業マンがどんな客を相手にしてるかとか漠然と観察して一定のイメージを持ってるでしょ?

これは、そういう視点をもう一歩踏み込んでもう少しくっきりしたイメージにしておこうっていう作業だ。

そりゃ真剣にやってったら結構大変だけど、別に調査のプロになるのが目的じゃない人は、「漠然としたイメージを持ってるだけってよりはましな」状態になれば充分だろう。

だったら、やることは簡単だ。

でも、やり方を説明する前に、これをやるとどんないいことがあるのかざっと確認してみよう。

・無駄なく効率的に広告を打ったり、営業力を配分したりできるようになる。

・全方位にアピールとか、絞り込んでもお金と時間持ってる主婦とかっていうレベルの漠然としたイメージじゃなくて、もっと具体的に、的を絞るべき相手が見えてくる。

・どこに開拓しやすい客がいて、どの種類の客は、もういっぱいいっぱいに近いくらい開拓してるナ...みたいなことが見えてくる。

どう?なんだか良さそうでしょ?でも、具体的に見ていかないと、ほんとかよ??かもね。

じゃあ、やり方を見ていこう。
ちなみにこのやり方はあくまでも基本ね。業種とかによって若干やり方を変えたりする必要があるだろうけど、そりゃ、各々柔軟に考えてね。

1)エリアの地図を買ってきて、時間距離地図をつくる。

できればデスクいっぱいくらいに広げられる営業エリアの地図をつくろう。

白地図とかじゃなくて、いろんな街の情報が入っていた方がいいから、マップルとかのコピーをつなぎ合わせてつくったりするのもいいかもしれない。もちろん、Mapionとかの地図をネットで仕入れて、PC上で加工してもいいだろう。

でもって、適当な地図が手に入ったら、これにお店とか営業所とかからのアクセス時間距離を、等高線を描くように書き込んでいく。5分圏,15分圏,30分圏...ってね。

公共交通機関で来る人とか、クルマで来る人とかいろいろなら、アクセス手段別に色分けしてもいい。

これが、エリアマーケティングを考える戦略マップになる。

自分のデスクの近くとか、営業会議とか販促会議とかやる部屋とかに貼っておこう。

もちろん、こんなものつくるのめんどくさいって人も居るだろう。そんな時間ないし、部下にも頼めないよってね。

なら、エリア全体が入る地図をただ大きめにコピーしたものを用意して、それを眺めて、どこからどう客がやってくるのか考えるだけでもいい。


2)現有顧客層の特徴を知る。

2)-i.顧客データを用意する,必要があれば調査する。

金融とかその他サービスとかお客の「顔」がちゃんと見える...つまり、顧客データを取っているような業種なら、顧客データベースを用意しよう。

そうじゃないなら、いろんな日...せめてウィークデーとウィークエンドで、しっかり店頭観察してみよう。
どういう種類の人が、どの程度やってくるのかしっかりアタマに入れておこう。もちろんちゃんと記録が取れるならそれに越したことはない。

なんかインセンティブつけて、店頭アンケート取るってのも手かもしれない。期間中アンケートに応えてくれたらもれなく数百円値引きとかだっていいじゃん。
どんな人がどこから来てるのかおおよそ把握できるようにしよう。

それから、少し広めに折り込みなりチラシなりを撒いて、それにクーポンをつけるって手もある。住所などが記載されたクーポンの回収で、有効商圏...どっから客が来てるのかがわかるわけだ。

まあ、他にも顧客のことを知る方法はいろいろ考えられるハズだから業種とかにあった低コスト高効率なやり方をいろいろ考えてみてね。


2)-ii.グループ分けてみる。(クラスター分析:お団子分析してみる)


クラスター分析ったって、プロがやるような面倒なことをするわけじゃない。もっと簡単!普段どんな客を相手にしているかを、もっとビジブルに直感的に理解できるようにすればいいだけだ。
別名、お団子分析。そう言えば簡単そうでしょ?

顧客データを眺めて、できればいろんなキーでソートして、どんな客が、どの程度いるか、グループ分けをする。
で、そのイメージに沿って、大きな紙...またはPC上で、大小の円...つまりお団子を書いていく。
お団子ひとつひとつがグループで、団子の大きさがそのボリュームってわけだ。

性別,年齢層,既婚・未婚,取引額...いろんなことを切り口にわかる範囲で大小の円で表現してみる。

取引額のばらつきがものすごく幅があるなら、団子の大きさは、人数×そのグループの平均取引量でイメージしていった方がいいかもしれない。

まあ、データを見ながら、支店の人たちで、ワイワイいいながら、これを完成させよう。
ワイワイいいながら、例えば、「あのカルチャースクールに通ってるらしいって円も書けるんじゃないの?このあたりにさ」なんて意見がでてくるかもしれない。
多少の憶測が入ってもぜんぜんOKだから、どんどん書いていこう。

お団子図(クラスター分析図)の例
64

ここまでやると、かなり具体的に大事にすべき客、もっと掘れそうな客層...いろんなことが見えてくるハズだ。
それが、これまで漠然として抱いてきた「常識」と違っていることも大いにありえることだ。
これまでやってきた折り込みの表現とか、店頭の装飾だったり、イベントだったり、オマケだったり...そういうのが、この最も大事な客だったり、掘れる可能性が高い客だったりに照準があっていただろうか?
大抵は、「客全体」を漫然とイメージしてたんじゃないだろうか?
でも、照準があった表現と、そうじゃない表現なら結果は自ずと大きな違いが出る。


2)-iii.時間距離地図にマッピングしてみる。

おおよそ住所とかがわかるデータがあるなら、それを地図上にプロットしていこう。最寄り性が強い店とかなら、あなたが思っていた以上に、近場から客が来てる!って感想を持つことも多いだろうし、逆に買い回り性が強い店なら、用意した地図に収まらないくらい遠くから来る人が、思ってたよりずっと多い!ってことも多いだろう。

なんにしても、プロットされた点の集まりが示しているのが、現在の商圏だ。

これは、折り込みとか、交通広告とか、営業マンの巡回ルートとか...そういうのと比べてどうだろうか?
ピッタリ当てはまる?....だとしたら、もう少し対象エリアを広げてみてもいいかもしれない。
ぜんぜんチグハグ?...だとしたら、これまでの広告とかはあんまり役に立ってなかったわけだ。

この地図とクラスター分析図(お団子図)をじっと見てるといろんなことが見えてくるはずだ。



3)地域の人口動勢などの資料を仕入れて、つき合わせてみる。

さらに本来の商圏ポテンシャルをおおよそ把握しておこう。

前の作業でピン!とくるものがあって、けっこうちゃんとやってみたいというなら、エリアマーケティング屋さん...ネットでもいっぱい見つかるよ...にエリアデータを出してもらうのもいいかもしれないし、


そんなお金掛けたくない!って言うなら、例えば、市区町村役場に行って、人口動勢関係の資料とか適当に見繕って買ってくればいい。
ほとんどの県レベルの商工会とかが、けっこう詳細な商圏調査資料とか出版してるし、住民基本台帳要覧とかも基本かもね。


まあ、とにかくそういう資料で、本来のポテンシャルをざっと見てみる。...できれば、お団子図の切り口と同じ切り口がいいね。


でもって、今度はお団子図に、ポテンシャルお団子を違う色とか、違う紙とかに描いて、現有顧客層のそれと見比べてみよう。


そうすると、このお団子は、それほど大きくもないけど、こんなに潜在的には多いんだな...うまくこいつらが集まるところでアプローチできれば、いっきに開拓できるカモカモよ...とか、


時間距離マップ見ながら、このあたりは、今来てる客層を十二分に含むエリアで時間距離もかわらないのに、折り込み入れてねーぞ!...なんで行政区画なんかで営業範囲切っちゃったのよ...とか、


いろんなことが見えてくるハズだ。


4)現在のマーケティング手段(ex.折り込みとか店頭イベントとか)と、顧客・潜在顧客の分布や性質とあわせて適当かどうか考えてみる。


1)〜3)の中で、それぞれの作業を通して、実際のエリアマーケティング活動をどういう風に修正、さらには思い切った変更をすべきか、なんとなく書いたつもり。

まあ、特定業種についてならともかく、一般論としてこれを書くのは、めちゃ大変だ。

だから、これらの作業結果をもとにエリアコミュニケーションを考える上で、ヒントになりそうなことついて、ざっと思いつくままにランダムに上げてみよう。

□ アプローチ手段やそのカバーエリアは、有望なお団子にあっているか?

まずは折り込みエリアなどの告知範囲が顧客層・潜在顧客層の分布と合っているか?
また、そのアプローチ手段の特性は、そのお団子にあっているか?...例えば、折り込みは、主婦はよく見るけど、他の対象は殆ど無視だよね。

□ アプローチ表現や客を惹きつけるオファーは、有望なお団子の関心に沿っているか?

すべての顧客層を意識するあまり、ぜんぜん効かない広告とかキャンペーンになっちゃったりすることはよくあることだ。
お団子図を睨みながら、よく的を絞って、効果的な表現だったり、キャンペーンインセンティブ(オマケとか特別サービスとかイベントとか)だったりを考えよう。


□ PUSH,PULLのバランス

PUSH(訪問営業,電話,DM...),PULL(広告,相談会のような店頭イベントや店頭キャンペーン...)のバランスは正しいだろうか?
例えば、伝統的にPUSHが基本の業種でも、充分に的が絞れて効果的な引きの材料がつくれれば、PULLで大きな成果をあげることができたりする。

□ 店頭の雰囲気は、有望なお団子に合っているか?

装飾とかだけでなく、店頭スタッフ選びやその


□ 有望なお団子(クラスター)が集まる場所や、地域の共通の関心事はないか?あるならそこに出かけていこう!

例えば、そのお団子は、ある種のレストランに集まるかもしれない,ある種の遊技場に集まるかもしれない,ある時間帯に駅にいるかもしれない...
ならば、そこに行ってチラシを撒いたり、可能ならイベントをしたり、その異業種とタイアップしたり...いろいろ考えられるはずだ。




■■2.地域風土特性の把握。



冒頭の方にも書いたけど、地域差はほんとうに大抵の人が思うよりずっと大きい。


日本人って単一民族幻想みたいなものをもっているけど、実際には、日本の中だけに、本質的には西欧各国の違いくらいの違いがあるんじゃないかと常々思ってるくらいだ。


今じゃ全国どこでも同じ言葉をはなす(少なくとも話せる)し、おバカな役人が全国どこの地方都市の風景も同じようにしてきたし、かなり多くの者が東京とかの大都市の大学に行ったり、東京に本社がある企業に就職したりするから...みんな均質ってイメージができるんだろうね。


ところが、一皮むけば、その考え方とか行動様式とかは驚くほど違うわけだ。


例えば、東京と関西のそれなんて、おそらく、イギリスとイタリアくらい違うし、大阪と京都だって、イタリアとフランスくらい違うだろう。(ちょっと大げさかな?やっぱ...)


なんにしても、死生観や男女の役割意識、家族の捉え方,資産形成の考え方...こういったものからしてかなり根本的な違いが見られるし(例えば、死後の話だとそれが観念的なものでも資産管理のはなしでもなんにしても、「死んだら人間しまいや」って感じで関西圏だとまったく相手にされず、関西圏から離れるほど関心が高いとかね)、


また、あきらかに「オトク」が他より効く地域,「オシャレ」が効く,「ステータス感」が効く、「共感」訴求が効く... ...とはっきり違いが出てくる。


またメッセージを表現化するときも、ストレートな表現が効く、洒落た表現が効く、笑える表現が効く、断定的な表現が効く...みたいな差が出てくる。


こういう違いは、同一地域内の山の手と下町の違いなんかよりもヘタすると大きい。つまり、都市Aの下町がウケたことが、都市Bの下町でウケるよりも、都市Aの山の手でウケるって可能性が高かったりするわけだ。


大手流通は、大抵、新しい地域に進出するときに、こういう地域風土がもたらす社会文化の違いについて、かなりちゃんと調査する。(そうじゃなさそうなところもあるが)


自然,様々な角度から見た歴史...政治・産業経済・宗教・文化芸能...,地域から出た著名人,特に地域のひとびとが自慢したいと思っているヒト・モノ・コト、逆にコンプレックスになっていること... ...実に様々なことを調べてみる。


もちろん、様々な分野での現在の地域のキーマンとかキー団体とか、ここ数年の地域ニュースとかそういうことも調べるし、まあとにかく「どんな地域で、そこに住む人々はどんな背景からどんな意識構造を持っているのか」について把握してみるわけだ。


もちろん、そんなことをやってたら、なにが本業かわかんなくなっちゃうから、実際には、地域情報関係の本は、キチンとしたデータ本から県民性占いみたいないい加減なのまで、硬軟いっぱいでているから、何冊か買ってきて自分の営業エリアなど関連するところにざっと目を通しておけば充分だろう。


それから、ネット上でも、県民性とかってキーワードでひくといろいろ出てくる(例えば、ココとか)から、そういうのも話のネタくらいのつもりで、見ておくと、なんかヒントになるだろう。


そうそう、重要なことを書くのを忘れていたよ。


こういう地域風土情報みたいなのを集めて、分析していくと、単純に現在の行政区画をベースに発想していたものが、ぜんぜん見方が変わってくるかもしれない。


例えば、これまで単純に「高所得層が住む街」みたいな切り方をしていたのが、背景が見えてくると、もともと武家屋敷街だったり、昔なんかの産業があたって大もうけしていた地域だったり、都市開発に伴って土地成金がいっぱいでたところかもしれないし、高級住宅地としてデベロッパーが一から企画開発した地域かもしれないし、戦前の田園都市計画でできた街かもしれないし...まあ、いろいろなわけだ。だから、同じ「金持ち」エリアでも、そのノリはぜんぜん違ったりするわけだ。
もともとは、商人の街,高給サラリーマンの街,役人の街,成金の街,とっても古い伝統の街... ...ってね。


もともとどういう土地だった,どういう経緯で開発されたってのはとっても重要で、これがわかると、もともとその土地の人々のノリってのが見えてくる。
彼らがコダワリを持ちやすい部分がくっきり見えてくる。


こういうのが、わかってきたら、さっきつくった商圏マップに新しく見えてきたこういった地域区分を書き込もう。


例えば、訪問営業なら営業マン配置を、こういう地域単位で考えた方がいいかもしれないくらいだ。



■■3.競合支店の活動把握。



これまでずいぶん長々書いたけど、ポイントになってるのは、ほんのわずかだ。だから、どんなレベルであれやってみて欲しい。


でもって、最後にひとつだけ。


大企業の支店のマネージメントとか、特に業界No1企業のそれとかは、とかく、2位以下の企業がやってることだったり、さらには地場の同業者がやってることをバカにしてたりする。


あるいは、業界2位の企業だったりすると、見えてるのはNo1がやってることだけだったりするわけだ。


こりゃ間違ってる。


例えば、規制業者じゃなくて、競争が激しい業種で、地場でやってるなんてのは、それなりにいいところがあるから生き残ってるわけだ...あるいは生き残ろうとして一生懸命考えてるわけだ。


しかも、地場の企業は、マネージメントも地場の人間なわけで、直感的に商圏特性を把握している。


だから、彼らがやることを、よく見ておいた方がいい。


良いところがあったら頂けばいいし(もちろんパクるって意味じゃないです...念のため...考え方 を頂くってこと)、そもそも企業体力があるんだから、そのままそれをパワーアップしてぶつけてみるのもいい。(もちろん、ケンカしてもいいって場合だが)


具体的には、最低限、競合の告知物はおおよそ全部集めて(記録して)おこう。


折り込みや様々な種類の広告,交通広告なども含めた看板類,DM,クーポンのたぐい,チラシなどの撒きもの類,店頭イベント類...などだ。


こういったものを意識して見ているだけで、実に多くの発見があるハズだ。



■■最後に



いろいろ書いたけど、結局まとめてみれば、商圏を知ろう,顧客を知ろう,競争相手を知ろうってこれだけです。


それを地域単位で考えてみようとしたら、それもわりと簡単に、ってことならざっとこんなことになるわけです。


エリアマーケティングって言葉は、おそらく(自信はないですけど)和製英語です。
本来、そんな概念無いとも言えるし、マーケティングはエリア単位で発想するのは当然と言えば当然すぎてそんな言葉が無いんじゃないかとも思います。






ほんのちょっとだけ心配なことがある。


なぜかっていうと、これって少し前につくったあるクライアント向けの書類の一部と重複する言葉とかがいっぱい入ってるから。


(要するに、それを書いたのがきっかけで、これを書こうと思ったわけ)


でもまあ、ココに書いた範囲のことは、そこのあたりの本とかにも当たり前に書いてあるすごく基本的なことだけだし、そうじゃないにしても、私がいろんなところで繰り返し言ってることで、取引先発のアイデアなんてコレには微塵も入ってないし、提案のポイントになってることも、もっとずっとずっと先にいった(つまり具体的なシステムの)はなしだから、別になんの問題もないわけだけど、それでも、重複してることばや構成があるだけで、余計な心配しちゃうんだよな〜。


...これを書いちゃったんだから、もうひとつずっとココに載せようと思ってたことも書いちゃおうかな...
それは、「近接するクチコミ集団どうしでドミナント形成していく」戦略...みたいなものなんだけどね。


これも困ったことに、こういうところに書く前に、もう数回企画書として出ちゃってるわけよ。それも、立場上、「これは私のオリジナルプランで」くらいのこと言ってる人が何人か居ると思うし...


クチコミ回路を積極的にマネージメントしていくっての(ダイアログマーケティングの実践論)については、他にもいっぱいあるんだけどね。
あんまり、飯の種を出さない方がいいかな...誰がココ見てるかわかんないもんね。
posted by わき at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告・マーケ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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