2004年08月19日

#92.メーカーにとってのFSP 追記1:財務説得がポイントだ

これへの追記。


メーカーがある程度大規模・真剣にFSPに取り組もうとすると、
まず最初に壁になるのは、予算管理の問題だったりする。

メーカーの広報・宣伝・販促などを担当している部門は、
「変動費」となるものを扱うことが少ない。
ちなみに代理店やプロダクションもそういう案件を扱い慣れていない。

しかし、FSPは成功するほど、プレミアム(ポイント還元コスト)も上昇していく。
つまり変動費になるわけだ。

しかもいったん取り組み始めたら、簡単にはやめられない。

商品の性格などにもよるが、多くの消費財では、
適切な還元率を設定すれば、比較的ヘビーユーザでも1年間程度はポイントを貯めていく必要が出てくる。
とすれば、開始一年後に「撤退」を宣言しても、少なくともさらに1年は継続しないと利用者の反感を買ってブランドを痛めるだけになる。
現実的には最低2-3年の継続は必要だろう。

変動費であって、簡単にやめられない。
予算の枠をつくれない。
財務を説得できないとなるわけだ。

これは、FSPをプロモーションコストであると考えるから間違えるのであって、マーチャンダイジングコスト...値引きやオマケとか増量キャンペーンと同様に考え処理できれば良いわけだ。

実際流通の多くは、売上値引として財務処理している。

もちろん、「いやー、これは一種のマーチャンダイジングコストですよ」と言って、財務説得できるわけじゃないだろう。

説得には、費用対効果のシナリオが必要になるだろう。

これをつくる上で、まず把握する必要があるのが、ペイラインだ。

ペイラインの試算には、
ポイント使用率、
還元率、
現在の(ポイントをつける商品に関わる部分の)経常益、
追加的売上であれば得られる限界利益率
を用意できれば計算できる。

しかし、ポイント使用率については、丁度良い競合の事例などがあれば良いが、
サービス業ならともかくメーカーではなかなかそんな都合の良いものはないことのほうが多いハズだ。

だから、この部分についてはなんらかのカタチでテストしてみるしかないだろう。
(あるいは、マーケッターの経験に基づいた勘で行くしかない)

ペイラインの試算をベースに、あとはえいやっ!で、数年計画のシナリオを作り、予算枠を決め、その上で、変動リスクの注釈を入れるというカタチで財務を説得したり、変動リスクについての契約を明確化して、外部発注になるわけだ。

ちなみになぜ数年計画が必要なのかというと、さっき述べた理由で1年目以降の変動費が急増するからだ。



そのうち、気分が乗ったら、FSPとITについてちょっと書くかも。

流通におけるポイント制度は...例えば、商店街のスタンプ券は、ポイントカードが登場しポイント蓄積が容易になって、FSP化した。

実は、これまでメーカーにおけるFSPの取り組みがこれまで進まなかったのは、これと同じ構図がある。

いかにストレス無く、ちっちゃなポイントを簡単に貯められるかがポイントになる。

メーカーにおけるFSPの取り組みをいっきに拡大させるためには、
流通におけるポイントカードに相当するものの登場が必要なわけだよね。

で、それは...

ってことで、またそのうち。
posted by わき at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告・マーケ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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